自転車業界誌発行 Cycle Press/サイクルプレス
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【2016年2月号】トップインタビュー:自転車協会 渡辺恵次 理事長
 

20160201
 
SBAA マーク制度施策では実践的な「マナー・テクニック集」を制作、紙媒体とWeb で展開
 
 ——BAA の広報事業で「映画ドラえもん」とのタイアップが決定したが、ターゲット層はどこなのか。「ドラえもん」に決定した理由は。
 「特にターゲットを絞った訳ではなく、平成27 年度はテレビCM を行わない前提で4社のプレゼンの中から広報委員会で「映画ドラえもん」とのタイアップを決定、常任理事会に諮った。他にタレント起用などの案もあったが、『ドラえもん』は老若男女、誰もが知っているうえ映画の上映もあり、話題性があることから常任理事会のメンバーも賛同した。また、根底には自転車の安全・安心に対する啓蒙に向けて子供の時からBAA の認知度を高めたいという狙いもある。年賀交歓会でも述べたが、当会は基本的にメーカーの業界団体だ。『安全安心で環境に優しい』自転車のものづくりを最重要課題としており、BAA マーク制度はその基本にある。ただ、既にBAA の認知度が高まり、量販店の謳い文句にも『BAA 並みの』が使われ、BAA は品質の証になっている。これ以上2億円近くかけてテレビCM を行わなくてもよい段階になっていると思う。BAAは根幹だが、BAA に加えて自転車の乗り方やマナー、点検の重要性などの訴求を総合的に行いたいと考えている。当会が発信したい評価・情報を第三者機関の立場で発信する『自転車安全利用促進委員会』はその施策の1つだ」
 
 ——「自転車安全利用促進委員会」の発表した中高生を対象にしたアンケート調査で学校教育の重要性を指摘していたが、自協会が前面に出て学校と協力を図ることは。
 「自転車安全利用促進委員会で500校ほどからアンケートをとったが、学校関係は当会制作のパンフレットやビデオを同委員会を通して利用してもらっている段階だ。まだ、学校でのデファクトスタンダード(事実的標準)ができておらず、当会が前に出る段階ではない。学校関係は日本交通管理技術協会のTS マークが強く、同協会とコラボできたらと思っている」
 
 ――BAA 制度の浸透を深めるためには ( 一社) 自転車駐車場工業会などこれまでコンタクトのなかった他団体とのコラボも重要だが。
 「自振協、自普協などとは毎月、会合をもっているが、これまでコンタクトのなかった団体との話し合いは現時点ではなく、接点ができるといいと思っている」
 
 ――SBAA PLUS マークが整備認証マークとなったが、それに伴う変化は。ステータス向上のため優良協力店舗の表彰制度などの話も出ていたが。
 「SBAA PLUS マークは整備認証マークとなったことから拡がりが出てきて現在の有資格者は240 事業所500名ほどに増えており、従来の型通りのルール集ではなくユーザーサイドに立ったより実践的な『マナー・テクニック集』を紙媒体とWeb で展開するため、有資格者に参画してもらい創り上げている最中だ。また、ステータス向上に向けた表彰制度については技能コンテストの開催による表彰などいろいろなアイデアが出てきており、いずれ形になると思う。ただ、SBAA については貼付が進んでおらず(マーク交付事業者は10 社)、過渡期にきていると思う」
 
 ――東日本大震災被災地の復興支援サイクリング大会「サイクルエイドジャパン」については。
 「サイクルエイドジャパンは当会の象徴として引き続き展開していき、今年も開催するが、同大会以外でも募金の励行などのルールに則り、『CycleAid Japan』を冠とするサイクリング大会には1大会当たり総費用の3分の1、または300 万円のいずれか低い金額を上限に支援を行いたい」
 
 ――アジア自転車産業連盟(ABA)の第2回総会が昨年12 月2日に行われたが。
 「ベトナムで開催された同総会に出席し、日本の自転車業界の現状と課題について話した。また、台湾は同国での自転車イベントがいかに活性化しているかの講演を行っていた」