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“標風環台 騎創未来”
(劉金標氏と台湾一周サイクリングをして一緒に未来を創ろう)

 
 
 これは、今年80歳になる巨大グループ董事長の劉金標氏が今年の5月1日から12日間かけ、2回目の台湾一周サイクリングに挑戦し、見事に966kmを完走した記録である。
 
 彼と供に全行程を伴走した友人、業界関係者は44人、部分的な同伴者は30人前後、1日だけの参加者は数百名にものぼる大きなスケールのライドイベントとなった。今回のツアーについて劉氏は「思えば7年前の台湾一周から私の世界各国でのサイクリングの旅はスタートし、2009 年には中国の北京-上海、10 年にはオランダのアムステルダム、12 年には日本の瀬戸内しまなみ海道へと老体にムチ打って走破してきたが、今年7月に80 歳になるのを機にもう一度、私のすべての行動の原点である台湾環島にいったん戻ることにし、再チャレンジを決定したものだ」と語っている。
 
 5月1日の早朝、小雨のなか台北市の国父記念館で催された出発セレモニーで、劉氏はサイクリングツアーを支持し応援し続けてくれている関係者や知人・友人を前にして「私は皆さんの応援をいっぱい受けて走り続ける。皆さんの応援があるから走り続ける」と熱っぽく率直の思いを1センテンスずつ区切りながら力強く披歴し、万雷の拍手とエールを受けてスタートしている。
 
 当プロジェクトの全てのまとめ役は巨大グループ執行長でTBA 理事長の羅祥安氏が請け負い、サイクリング走行のリード役も買って出て、終始伴走チームの先導役として采配を振るい成功の原動力となっている。台北市を出発した後、反時計回りで台中、高雄、台東、花蓮、宜蘭を経由して12 日午後に台北市に戻り、総距離966km のコースを完走した。
 
5/1(第1日目):台北~新竹 90km 雨
出発セレモニーはTony Loの開会宣言で始まった後、King Liu を先頭にいよいよスタートが切られ、巨大グループも総出の参加のもと盛大な走行となった。主な業界関係の伴走者は林文華氏(VP 董事長)、陳朝穎氏(Alex董事長)、廖學金氏(信隆車料董事長)、莊士文氏(Topeak 董事長)、高示異 翔氏(SRAM アジア地区総経理)、余彩雲氏(Velo 董事長)。日本人での参加は津山晃一氏(キャットアイ社長)、小林大裕氏(SR サンツアー董事長)、篠原孝祐氏(シマノ)、坂本喜秀(インタープレス社長)。ほかに病院、広告代理店、鋼管メーカー、メディア関連の著名人など多士済々のメンバーが参加した。なお巨大グループからは杜綉珍氏(業務執行副社長/劉氏の妹)、劉湧昌氏(劉氏の長男、総経理)、劉麗珠氏(劉氏の長女、台湾サイクリングライフスタイルファンデーションCEO)などの参加となった。雨勢は強かったが、劉氏はつねにグループ先頭に立ち牽引役となっていた印象だ。
 
5/2(第2日目):新竹~ 台中 92km 快晴
海沿いの西浜台61号線に出て南下、昼食地点の巨大グループ本社に向かう途中の休息地点で、出迎えに手を振って応えていたKing Liu、段差に気づかず転倒、一時騒然となった。右腕に負傷したものの幸い大事に至らず、居合わせた全員にホッとした空気が流れた。応急手当てを受けた劉氏は何事もなかったように走行を再開、むしろそれまで以上の速いペースで巨大本社に到着。家族と全従業員総出で爆竹を鳴らした盛大な出迎えとなった。
 
5/3(第3日目):台中~嘉義 95km
彰化縣を通過し建大本社をめざす頃から、楊銀明氏(建大工業董事長)、呉盈進氏(桂盟国際董事長)他、彦豪金属(Tektro)、SRサンツアー等々、途中から合流するメンバーでじりじりと増加。赤い西螺大橋を通る時点では総勢200 名を超えていた。
 
5/4(第4日目):嘉義~台南 80km 曇り
休憩地点の後壁車站では自行車&健康科技工業研発センター(CHC)・梁志鴻総経理ほか社員数名と地元の自転車クラブが合流。KMC本社では、呉能明総裁と社員が出迎え「自行車教父」と書かれたタスキを劉氏に掛けた。休息後、同世代の呉総裁、廖學金・信隆董事長が昔話で盛り上がる。台南のホテル到着後はKMC 主催の宴会が催され、呉董事長との間では、7年後に呉氏が80歳を迎えるとき、一緒に台湾環島し誕生日を祝うことを約束。
 
5/5(第5日目):台南~東港 95km 小雨後晴れ
朝から降っていた雨は、高雄に着く頃にはすっかり上がっていた。初日から同行していた本社営業部の篠原孝裕係長に代わってシマノ台湾の近藤慎一郎協理がこの日参加。
 
5/6(第6日目):東港~牡丹 75km
台湾西側の海沿いの起伏に富んだコースを南下。 
 
5/7(第7日目):牡丹水庫~太麻里 74km 快晴
当ツアー最大のヤマ場、標高463m の壽卡にさしかかる。前回の挑戦ではこの道で5回くらい立ち止まってしまったという劉氏 にとっては、いわばトラウマというべき山越えだったが、今回は力強いペースでぐいぐいと登り、ついに何事もなくクリア。7年前より劉氏はかえって地力がついたようである。
 
5/8(第8日目):太麻里~池上 81km 本曇り。
米TrekのR・Gierhart氏とS・Malchow氏が合流。
 
5/9(第9日目)池上~富現蝴蝶谷 68km 雨
雨が稲に当たる音を聞きながら、田園地帯を走る。休憩地点の玉里からは花蓮で一番美しい道としてサイクリストに人気の193 号線を北上。
 
5/10(第10日目):富現蝴蝶谷~新蘇澳 80km 快晴
林田山林業文化園区に到着すると、黒いバンが入ってきて警官が見守るなか、江宜樺・行政院長と傅崐萁 ・花蓮縣長が姿を現した。ここから花蓮市まで、警察の厳重な警戒のもとKing Liu、江・行政院長、傅・花蓮縣長の3名を先頭に、縣の関係者も加わって盛大なパレードとなった。花蓮市内のGIANT 名捷中華店で昼食、休息の後、市内を抜け、海辺の花蓮の沿岸が見渡せる風光明媚な観光地、七星潭に到着。ここでパレードは終了し、行政院長、花蓮縣長と別れる。一行はフェリーで蘇澳港に。
 
5/11(第11日目):新蘇澳~福隆 68km
福隆ホテルには予定より早めに到着。夕食後はツアー最後の宴となった。
 
5/12(最終12日目):福隆~台北国父記念館 65km
交通量の多い北海岸線沿いを一列で走行、汐止のレストランで昼食・休息後、最後のスタートを切り街中に入った頃から雲行きが怪しくなり、南港展覧館の手前で突然の豪雨が襲来、一時軒下などで待機するというアクシデントに見舞われたが、小雨となったため国父記念館の目前で雨具を脱ぎ列を整えて、劉氏を先頭にゴールした。台中から駆けつけた家族から花の首飾りを受け取り、関係者、メディアなどが迎えるなか、喜びを分け合った。
 
劉氏は、12 日間ともに走り切った参加者に「完走証明書」を授与、記念撮影。80 歳にして966km、台湾環島を達成した喜びを満面に表しながら挨拶に立った劉氏は、ツアー参加者、盛り上げてくれた巨大のスタッフなどの関係者などへ改めて深い感謝の意を表した。次いで、「7年後の87 歳に、KMC の呉さんの80 歳の誕生日を祝福するため、もう一度、台湾一周に挑戦する」と言明した。